アーロン・エルキンズの奥方シャーロットも作家で、エミリー・スペンサー名でロマンス小説を何冊も出しており、邦訳本もあるようです。今回は夫妻の共著で人気シリーズとなっている、女子プロゴルファーのリー・オフステッドがヒロイン役のシリーズ『怪しいスライス:A Wicked Slice』(1989)を読んでみました。共著だけあって、ロマンスありミステリありの作品で、軽妙ながら楽しめました。小難しいミステリに飽きたときは、こうした作品が嬉しいですね。
ちなみに自分はゴルフが下手くそで、そこそこ長いキャリアに関係なく標準スコアがダブルボギーになっています。明らかに運動神経がなさそうな仲間や、半病人のような年寄りが、見事なショットや高スコアを出していくのが我慢ならず、ゴルフは十年前に封印してしまいましたが、一通りの知識があるので、こうしたゴルフ小説は楽しめるのではと思い、開いてみたわけです。
真犯人探しはさておき、ところどころに思い当たる節がでてきます。「いろんな人が投げかけてくる善意の助言には耳を傾けないこと。いったんスイングをいじり始めたら、本当に深刻な問題を抱えることになるから」というくだり、これは正しい気がします。自身のスイングを正せる人(コーチ)は一人に絞ること。それで型をつくったら、シンプルに「ボールの前に立ったら、身体から力を抜く、そして打つ。それだけ」。これでしょうね。自分ももう少し早くこれを実践していれば、たのしくゴルフ人生を過ごせたのかも知れませんw。
さて、本題に戻りますが、女子プロの世界は本当にシビアですね。まともに食べていけるのは、ほんの一握りに過ぎません。プロの世界なので、動くのは「金」ですから、そこに犯罪が絡んできたとしても不思議ではありません。いわゆる「動機」がそこかしこに転がっている世界は、まさにミステリーのネタには事欠かないのでしょう。このシリーズ、他にも邦訳が出版されていますので、読んでみようと思います。









