Ellis Peters 4

フェルス一家シリーズの第三作目、『納骨堂の多すぎた死体:A NIce Derangement of Epitaphs』(1965)親子が夏休みで避暑に来ている北コーンウォールの海岸にある古い協会で、死体が発見されます。二世紀前に棺に入れられたはずの地元の名士の亡骸はなく、棺には数日前まで生きていた住人の溺死体が置かれていました。更に、その死体の下には数年前に入れられたと思しき白骨化した死体が。ファルス一家も、否応なく事件に巻き込まれていきます。ここでは18歳になったドミニクが、大人と少年の間で揺れながらも、父親ジョージ警部とともに事件解決に大きな役割を果たしていきます。単純な謎解きではなくコンテンツが複層化していて、この作家の構成力の凄さを垣間見ました。CWAやMWAの受賞歴をみると、それもなるほどという感じがします。この事件の舞台となるコーンウォール地方は、イングランドの南西部に突き出た半島部分を指します。別名「地のはて:Land’s End」とも呼ばれる場所ですが、ケルト文化に醸成された、美しい海に囲まれた自然豊かな一帯です。自分も英国に行く機会があれば、ぜひとも訪れてみたい地です。