今回は、フィールディング女史による『停まった足音:THE FOOTSTEPS THAT STOPPED』(1926)を読んでみました。彼女はイギリス人作家で、25本の作品を世に出しており、いずれも英米圏では高い評価を受けているのですが、残念なことに、邦訳はこの一冊だけにとどまっております。スコットランドヤードのポインター主任警部が主人公で、地道にひとつずつアリバイ崩しや、状況証拠を固めていきます。古典的な探偵推理小説になっていますが、テンポが絶妙で、現代人が読んでも、あまり古臭さは感じさせません。ちゃんとした捻りもロマンスも入っていて、さすがの出来映えです。この作品がこれまで邦訳されなかったのが謎です。一念発起して原書を読んでも良いのですが、相当のエネルギーと時間が費やされるので、なかなか踏ん切りが付きません。返す返すも英語圏に生まれなかったのが残念です。









