ここしばらくフレンチ・ミステリーで行こうと思い、近所の図書館で見つけたヴァルガス女史の『彼の個人的な運命:SANS FEU NI LIEU』(1997)を読むことにしました。フランス出身にも拘らず、三度のCWA(英国推理作家協会)インターナショナル・ダガーを受賞するという快挙にはすごいものがあります。英仏間にさまざまな軋轢があって、英国人作家フレッド・ヴァルガスを差し置いて、そう簡単に選ばれるはずはありませんが、女史の才能からすると母国の違いなどは関係ないのでしょう。マルコ、マタイ、ルカのあだ名を持つ失業中の歴史学者「三聖人」と、訳あって内務省を辞したルイ、そしてマルクの伯父で元刑事のアルマンの五人でもって、犯人が見えない連続殺人事件の真相解明に突き進んでいきます。フーダニットについて自分の読みは、今回も見事に外れましたが、この本は評判だけあって、なかなか面白い展開でした。フレンチ・ミステリーは侮れません。









