先に読んでいた『SISTER』が、なかなか味があったので、第二作の『さよなら、そして永遠に:AFTERWARDS』(2011)を読んでみました。ハードカバーで570ページもあるので、なかなか手強そうでしたが、訳がうまいのか難なく読み進めることができました。学校で起きた火災にまつわる謎を、その事故の被害者となった母子の眼で(身体はベッドの上で動けないのですが)少しずつ解析していくという、けっこう不思議な設定になっています。幽体離脱とかいう言葉は、世間一般でもあるのですが、それをミステリのプロットにするというのは、なかなか斬新で面白いものでした。宗教の死生観ともつながるのですが、肉体を離脱した魂(という言葉が正しいのかは不明)が、病床で臥せっている母子間で会話しながら、事故の裏側にある真実を調べていくという話になります。第一作とも共通なのですが、ラプトン女史の基盤テーマは「家族の愛」だと感じます。いかにもアメリカ人が好むテーマですが、読んでみて感じたのは、この家族愛というのは厄介で、人を救う大きな力になる反面、ダークサイドに導いてしまう不気味な推力にもなるという点です。









