「修道士カドフェル」シリーズ第18作目 、『デーン人の夏:The Summer of the Danes』(1991 )のご紹介になります。ふつうは18作品も書くとマンネリ化してしまうものですが、それでもエリス女史はあの手この手で舞台や設定を変えて、いつ読んでも、どこから読んでも楽しめる内容になっているのは流石と感心してしまいます。今回は敢えてというか、カドフェルのルーツとなる地、ウェールズ地方にまたがる司教区「セント・アサフ」でのお話で、かなり目先を変えた展開になっています。題名にある「デーン人」とは多く日本人にとっては耳慣れない言葉になりますが、いわゆるデンマーク付近から侵攻してきたヴァイキングと呼ばれる人々の集団の一派です。ここで登場してくるデーン人はアイルランドのダブリンに拠点を構え、船を使って大ブリテン島 のアイルランド側の各地を侵攻したり、略奪したりして、ウェールズやイングランド(主にエセックス州)の人々にとっては頭痛の種になっていました。いまでもアイルランドと英国は仲が良くないですが、歴史を振り返ればさもありなんという感じです。わたしとしては、どちらの国も大好きですが。









