Agatha Christie 47…Reread

短編集『ポワロの事件簿2:POIROT’S EARLY CASES』(1923〜30)を読んでみたところ、収録されている11話は、その多くが既視感ありありでした。短編ものはテレビドラマ化されることも多いため、再読本だけでなくそうした記憶もあるのかも知れません。「コーンウォールの謎」「クラブのキング」「チョコレートの箱」「潜水艦の設計図」「マーキット・ベイジングの謎」などは印象に残る作品でした。ポアロ作品の面白いところは、物事を白黒で片付けたり、単純な勧善懲悪ものにしない、こうした心の機微を汲み取るような展開です。探偵として何が大切なのかだけではなく、生きていくうえで大切な要素を教えてくれたりします。短絡的で頭の硬いヘイスティングを相棒にすることで、ウェットな作品に仕上げている点はさすがです。