若い時分ならいざ知らず、齢かさねてからは啓発書の類は遠ざけてきましたが、わたしの地元にあるプロサッカーチーム「FC町田ゼルビア」の監督である黒田剛氏の本が発売されたということで、近所の書店で早速入手して読んでみました。高校球児の監督のみならず、教諭としての経験を踏まえた「分かりやすい指導法」という武器で、サッカーの風土がなかった青森県で、青森山田という強豪サッカー部を作り上げた手腕は、今更どうこう論評できる筋合いのものではありません。28年間の経験をもとにした「結果」で示しているのですから。読んでみた感じたことは、幾つかの視点でチームビルディングを進めたのですが、内容はサッカーチームだけの話ではありません。他のスポーツやビジネスにも共通のプロセスだと感じました。原理原則の重要性や、方針や戦略を正しく言語化していく手法は、あらゆる世界に使える概念です。面白かったのは「サッカーはミスが前提のスポーツ」と定義しています。確かにそうでしょう、本来歩行にしか使わない脚をつかってボールを回すスポーツなので、ミスは避けられません。肝心なことは、如何にしてミスをする確率を減らせるのか、チーム内でのサポートはどうあるべきなのか、個人の力量で足りない部分はどこまで上げられるのか、原理原則を忘れずに正しく踏襲できているのか、そうしたことが積み重なって強いチームが築けるのでしょう。わずか一年でJ2を優勝させましたが、J1ではどのチームもレベルが高く拮抗していますので、そう簡単には行かないでしょう。あと7試合、どのように一つずつ課題を克服しながら前進できるのか、これからしばらくはハラハラしながらも黒田さんの采配を見守っていきたいと思います。









