自己啓発書のたぐいを読まなくなって久しいですが、そこに書かれているものの真理は、いくら時代やその人の年齢が変わろうと、基本的に不変ではないでしょうか。図書館でたまたま手にした本『希望を運ぶ人:The Noticer』(2009)は、そんなことを思い出させてくれました。人生をよりよき方向に導いてくれる「種」は、一言で言うと「物の見方」だということが、この本の初めから終わりまで変わらず説いています。ジョーンズという謎の老人の姿を借りて、多くの人々に「種」を蒔いていった話が10話ほど書かれています。作者自身の半生に重ね合わせているのかもしれません。人が不安を抱えていたり、絶望しているときに見落としている肝心なことは何か、ということをこの本は知らせてくれます。人生のなかで「悪いツボ」にハマってしまった人は、まずは例外なく考えが歪んでいて、凝り固まっているようです。人生全体を形づくっているのは、実は本当に「小さなこと」の集合体であるという事実。この本で伝えたいことは、はてしなく大きくて広い「人生」をどうするもこうするも、つまり「日々、小さなことにこだわり続けて、実践していくこと」ことの積み重ねにかかっているという話になっています。人生の成功のコツは「人から機会と励ましを得られる」かどうかにかかっています。ひねくれ者で相手を不快にするような人は、これの芽を摘んでしまっているので、いくら経っても、いくら努力しても人生はどんどん悪くなります。逆に、一緒にいると楽しい気分になれる人には、大勢の人々があつまってきて機会や励ましを得ることが増えていきます。そうなると、その人の人生はどんどん良い方向に進んでいくというロジックです。単純ですが、確かな真理ですね。









