セイヤーズやカーターディクスンなどの古典作品を好む一方、現代作家で自分の好みにマッチするものは何かを探すことは楽しみです。最近のマイブームはアランナ・ナイト女史の『修道院の第二の殺人:Enter Second Murderer』〔1988〕ですね。ヴィクトリア朝の英国を舞台にした作品を多く描いているので、自分的にはハマる作品でした。今回の舞台はエジンバラで、しかも修道院で働く女性と教師が相次いで殺されますが、逮捕された殺人犯は、絞首刑になるまで二人目の殺害を否定していました。通常ですと、多少の疑問点はあっても、警察は効率優先でことを終わらせてしまいます。ところが、警部補であるファロは彼の最後の叫びを聞き及び、再捜査を始めます。そこに付くのが義理の息子のヴィンス、監察医で鋭い分析眼をもっています。こうしてみると、クィーン警視とエラリーのようなイメージですが、ここでの二人はもっと人間臭く試行錯誤しながら真犯人を追い詰めていきます。基本的には魅力的な女性が登場しないミステリには関心が沸かないものですが、この作品にはとっても魅力的なヒロインが出てきます。ファロ警部補シリーズは多数出版されているようですが、日本ではあまり取り上げられていませんが、今後多くの邦語訳が出ることを期待して止みません。
登場人物ひとり一人にスポットライトを当てて、かれら彼女らの生きざま迄描きますので、単なる推理ものに終わらないところが素敵です。









