リンゼイ・サンズ

米国でベストセラーになっていると聞いたので内容もよく確認せずに『約束のキスを花嫁に:An English Bride in Scotland』を読み始めたのですが、ストーリーとしてはイングランド没落領主の次女アナベルが、口減らしのために修道院に送られていて、修行中の身でしたが、期せずしてスコットランド領主の花嫁になると云うお話。いわゆるハーレクイン風のロマンス小説。
こんな本を読むのは九分九厘は女性でしょうが、サスペンスと共にイケメンとのきわどい官能シーンも結構織り込まれていて、ふむふむ人気の秘密はこれなのかと理解しました。このことをディスる気は毛頭なく、男女の営みは重要な事柄で、古今東西この分野への人々の関心は変わらないと感じました。
昨今、刺々した空気が蔓延している社会にうんざりする事が多いなか、こうした本が売れていることに多少安心しました。ハッピーエントという結末もいいですね。文壇界の評価的にはアレかもしれませんが、たとえ名作と言われていても小難しくて後味の悪くなる本よりずっと好きです。