いままでは長編ミステリばかり読み漁ってきましたが、短い尺で仕上げることは、プロット設計では結構むずいと思います。このところ貧乏ヒマ無しで、ミステリもスキマ時間で読みきりたいと、なるべく短編モノを選ぶようにしつつあります。クリスティもまた多くの短編を書いておりますが、初めて『ポワロの事件簿1:POIROT INVESTIGATES』(1924)を読んでみました。なるほどたしかに短編を作り上げる難しさのようなものを、各所に感じることができました。ポワロの方も早急に事件解決を図るために、普段以上に灰色の脳細胞を働かせている印象です。被害者や依頼人が真犯人だった、というのが短編あるあるという点はさておき、最後はみごとにまとめ上げてしまうのですから、これはもう芸術作品と言っても良いでしょう。それにしても、それぞれの物語の語り手でもあるヘイスティングズ大尉、本当に道化役がハマっています。ドイルの描くワトソン博士と比較してみるのも面白いと思います。









