どうも二月は鬼門のようで、俄かな体調不良でお休みしています。さて本日の話題は、エリス・ピーターズ女史の「修道士カドフェル」シリーズ『聖ペテロ祭殺人事件:Saint Peter’s Fair』(1981)の復刊、光文社文庫版です。既報の通り、このシリーズは古書店に並べられていたので、やや歯抜けながら買い取っています。この作品は第4作目になります。聖ペテロ祭は8月の初め、ちょうど新しい小麦が収穫され、その小麦で作られたパンを神に奉ずるミサになります。巻末の解説によると、これはキリスト教が元からあった異教徒の祭を取り込んだもののようです。修道院があるシュールズベリーは、イングランド各地のみならず、ウェールズやフランドル、さらにはドイツの商人らが集まってきて各地の産物を売るという一大イベントで、修道院にとっても法律で定められた通行税を徴収できる貴重な機会にもなっていました。そんな中で、とある大商人が刺殺されてしまいます。胴元ともいえる修道院に属しているカドフェルは、院長から調査を命じられて犯人を探します。この作品も1991年に出版された現代教養文庫版を改題して、2003年に復刊されています。訳者も同じ(大出健さん)ですが、外国小説の巻末によくある訳者あとがきはなく、代わりに作家や評論家の解説が載っています。光文社は版権だけ受けたので、訳者あとがきは載せられなかったのかも知れません。









