エリス(EG5.1)

夏が終わらないまま9月になりました。人というのは生半可な情報があるものだから、形式的な要素にしか目が行かないことがしばしばあります。月が明けた途端に、いままで近所のスーパーの入口に置いていた、手指消毒用の殺菌スプレーが消えていました。少しでもコストアップ要因になりそうなものは省きたいという経営者の判断かと思いますが、あまり現実的ではありませんね。自ら罹ったばかりとかいう点はさておき、正直言ってコロナはまだ全然おわっていないどころか、むしろ状況悪化している感さえします。定点医療機関からの報告に依ると、8月21~27日の1週間に報告された数は、1医療機関当たりでいうと全国で19・07人(前週比1・07倍)、近隣5類移行後にの神奈川県川崎市は20.20人(前週比1・15倍)、東京都では14.53人(前週比1・32倍)となっているようです。これらの数字は5類移行後では最も多くなっており、罹りたい人はともかく、罹りたくない場合は来週以降も十二分の注意が必要だと思います。新学期も始まるので、タイミング的には最悪ですね。いま流行っている株はオミクロンから派生している「XBB1.16」と「エリス(EG5.1)」で、急速に後者に置き換わっているようです。ワクチンは効かなくなっていて、感染力はさらに高いという、まったく面倒なウィルスです。重症化率は特に高くはないようですが、分母が増えれば絶対数として、重症用病床の不足が問題になってくるかも知れません。ちなみに、今も昔もそうですが、ワクチンは感染予防にはなりません。手洗い・うがい・マスクが基本的な対策です。経済対策に目を向けている政府や行政は、5類に放り投げて、見て見ぬふりをしていますので、自衛手段しか手はありません。