CORNWALL 〔コーンウォール〕

英国というのは不可思議な国で、人口が68百万人もいる島国ながら、いまだに地域ごとに文化が大きく異なっています。形式的にも実態的にも、4つのカントリー(イングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランド )からなる連合王国という形になっており、それぞれが強いアイデンティティをもっているようで、このことはラグビーやサッカーの試合を見ても頷けるところです。とはいえ、人口の8割がたはイングランドに住んでおり、経済的にはそこが中心地域ということになっております。とはいえ、イングランドそのものも地域ごとに特色があり、とりわけ南西部に半島的に飛び出している「コーンウォール地方」は、それが際立っております。空から見ると緑は一面に広がっているのですが、開墾できるような肥沃な土地はあまり無く、ヒースの生える湿地帯(ムーア)が拡がっているエリアです。ここを舞台にした多くの傑作小説が生まれてきました。また、旧くから青銅や錫などが産出されていた土地でもあり、その名残は面妖な遺跡として至るところでみられます。こうした土地柄ゆえに考古学だけではなく、古来から民間伝承が盛んで、いまでも多くの奇譚が残されています。ケルト文化の継承という視点からすると、北に位置するウェールズとは近しい関係があります。ケルト神話と妖精の棲む国、こうした神秘的な一帯なので、私自身もいちどは旅行することが出来ればと願っております。