Agatha Christie 42 …Reread

クリスティの短編集で人気がある一冊は『火曜クラブ:The Tuesday Night Club』だと思います。弁護士や画家、牧師や元警視総監などひとクセありそうな隣人たちが集まって、各々が迷宮入りになりそうだった、摩訶不思議な事件の解説をして、その真犯人を当ててみるという筋書きになっております。13話の短編がそれぞれ含蓄深いものを持っているのですが、ミス・マープルは鋭い慧眼でことごとく解明してしまうのです。こうした短編ものは、お茶の間でもBBCやITVのドラマとして放映されていますので、知った話もあるかも知れません。それにしても1932年に上梓されている短編集にも拘らず、こうして現代でも十二分に共感されて、支持されている姿を見るにつけ、人間の愚かさは今も昔も変わっていないものだと呆れてしまいます。いつの世になっても、生きている限り、嫉妬心や虚栄心、あるいは利己心というものから心が開放されることは無いのでしょう。それにしても素晴らしい観察眼ですが、自分の伯母にミス・マープルがいなくて助かりました。