Agatha Christie 40

クリスティの短編集『青い壺の謎:The Agatha Christie Hour(1982)』は、テレビ放映に合わせて出版された短編集です。日本では中村妙子さんの訳出になっていて、そのつながりを辿り図書館で探し出して読んでみました。パーカー・パインもののように既読しているものも入っていますが、自分がいままで読んでいない短編も入っており、結構愉しむことができました。短編なので電車の中で、途中駅までさっと読み進めるには適しています。クリスティの有名な長編作のように、複雑な推理などはありませんが、人間の心理が引き起こす様々な「事件」をクリスティなりの鋭い視点で描いています。十編が収められておりますが、なかでも「仄暗い鏡の中に」「縁は異なもの」「白木蓮の花」は気に入りました。テレビ放映がどんな出来だったのか一度観てみたいものです。いままで敬遠してきましたが、クリスティの短編集、これからじっくり読んでみたいと思いました。