Thomas H. Cook

今回は近所の図書館で、何げに手にしたハヤカワ書房ポケット・ミステリーのトマス・H・クック『ローラ・フェイとの最後の会話:The Last Talk with Lola Faye(2010)』をご紹介いたします。ハヤカワ・ポケミスは装丁が安普請なので(軽量化?)図書館などではボロボロ本が結構多いのです、借りることは滅多にありません。たまたま比較的状態のいいのが書架にあったので、中身も吟味せず借りてきました。状態=貸出頻度を示すため、内容もそれなりかなと、あまり期待もせずに読み始めました。村松潔さんの訳出ですが、これが実に読みやすい。あっという間に読了してしまいました。内容も興味深く、若かりし自分と照らし合わせて、読み進めることが出来ました。「もっと過去のことを人はなぜ考えようとしないのかしら」「意味のないことさ。何も変えられないのだから」「そうかしら?過去をもう一度振り返ることは自分が今いる場所から先に進むのに役立つと思うわ」その通りだと思います。振り返らずに猛進するだけでは、これから未来にかけて可能になる軌道修正も叶わないことでしょう。いい一冊に出逢うことが出来ました。