Diane Setterfield …Reread4

これが四度目というから、自分的には結構ハマっている作品になると思うのが、このセッターフィールド女史による『13番目の物語:The Thirteenth Tale』(2006)です。ケイト・モートンにも云えるのですが、現代と過去をつなぐ物語に魅せられている自分がいます。ヴァイダ・ウィンターという幾つものベストセラーを世に出してきた作家の伝記物は、過去幾度も紹介されているのですが、いずれもフェイクで、その真実の姿は謎に包まれています。そうしたなかで、古書店の店主の娘、マーガレット・リーに「自分の伝記を書いて欲しい」という手紙が届きます。ウィンターのデビュー作「変化と絶望にまつわる十三物語」のうち、第十三章が抜けていることで、その内容が何かということで世間を騒がせてきたからです。この十三番目の物語として(真実の)自伝を綴ることが、その目的のようでしたが、作家本人は病気と高齢のため、それを記す伝記作家としてマーガレットに当人からご指名がきました。プロの伝記作家でもない彼女になぜ?という理由も、章を進めていくと次第に明らかになってきます。最後の最後まで目が離せない傑作です。強く感じたのは、一貫して描かれている、小説に対してのリスペクトです。本好きならば誰しも夢中になる作品だと思います。
昔のエッセイ↓
http://duke-box.sblo.jp/article/190144644.html
http://duke-box.sblo.jp/article/189483330.html
http://duke-box.sblo.jp/article/189286201.html