台風7号の関東直撃を危惧していましたが、何とか逸れてくれて安堵しています。
さて、今回はハーバート・ブリーンの話です。今まで氏の著書を読んだことはありませんでしたが、論創海外ミステリ選集に並んでいたので、『メリリーの痕跡:THE TRACES OF MERRILEE』(1966)を手にしてみました。氏はデトロイト生まれのアメリカ人ですが、本の各チャプターにシャーロック・ホームズの一節が紹介されていて、よほど好きだったのでしょう。実際にはジャーナリストで、その才能を文筆にも発揮した人物のようです。タッチは小難しい謎解き風ではなく、ウィットあふれるユーモアミステリという印象で、嫌いではありません。他にも邦語訳が出ていれば読んでみたいと思いました。さて、本書は豪華客船の上で起きる、有名女優(たぶんマリリン・モンローがモデル)にまつわる不可解な事件を題材にしたミステリです。主人公も雑誌記者なので、作者の来歴と重なるものがあります。船酔いするので、個人的には外洋の船旅は苦手ではありますが、巨大な密室での事件ということで、旅情あふれるサスペンス設定は面白いです。感化されてしまったのか、海が静かな時期に、どこか沿岸のフェリー旅でもしようかとも思い始めました。









