マイマイ考

そろそろ梅雨前線の話が聞こえてくる今日この頃、鬱陶しくなる人も多いのですが、元気になる生き物もあります。それはカタツムリです。雨が降りだすと、どこからともなく出現してくる存在ですが、いちおうは「陸生貝」に分類されているので、貝の仲間になるようです。とはいえ水の無い地上界ですので、呼吸はアサリやタニシのようなエラではなく、肺呼吸をして生きています。生物学的には「有肺類」というカテゴリーになるようです。カタツムリというのは学術用語ではなく、生物学的にはXXマイマイという命名がされます。私たちがよく見かけるカタツムリは、ほぼ「ミスジマイマイ」という種類になります。触角は二対あって、長い方の先にお目眼があります。つぶらな瞳で何を探しているのでしょう? さて今回のテーマは、トランスジェンダーの話になりますが、カタツムリの仲間には雄雌がありません。それぞれがオスでもありメスでもあるという訳です。二つの個体(同じ種類に限ります)が葉っぱの上かどこかで出会って、そしてお互いが気に入れば「結婚」の運びとなります。そして産卵して次世代に命をつないでいきます。こうなった理由は謎ですが、他の生物に比べてカタツムリの移動距離が相当に短いことが、雌雄の出会いを妨げる要素となっている点が考えられます。出会いの場が少ない。いっそ、それならば雌雄にこだわらずに繁殖をしていく方法が適当だと、神様か誰かが決めたのかも知れません。
余談ですが、パトリシア・ハイスミス女史の短編集『11の物語』にはカタツムリにまつわる怖い話が載っています。気になる方はどうぞ。