Earthworm Story <ミミズ考>

チャールズ・ダーウィンは知らぬ子供はいないほど著名な生物学者ですが、彼の研究テーマの一つに「ミミズ」があります。ミミズが生態系のなかで土壌を再生する力があることに気づいた彼は、イギリスのご婦人の力を借りながら、一年間のミミズの糞の採集をするという実証実験を行ったようです。ミミズは英語で「Earthworm」と呼ばれているのは伊達ではありません。それによると、一年後に1平米の土地から採集されたミミズの糞は、乾燥重量で1.9kg(裸地)から4.05kg(草地)にもなったようです。1平米あたりの厚さにすれば、それぞれ2.3ミリ、3.6ミリに過ぎませんが、年月が経てばかなりの厚みになります(7〜10センチ厚/30年)。ダーウィンは1881年に「ミミズの作用による肥沃土の形成とミミズの習性の観察」をまとめあげ、これが氏の人生における最後の論文になりました。地球の土壌環境生成にミミズがどのように貢献してきたかを知る人は、いまでも多くはないのですが、143年前にこうした功績を科学的に証明したダーウィンは、やはり天才科学者です。でも多くの人々はそんなことは知りません。自分が行う自然観察会のなかでも、こうした彼等の「成果」を見つけることもしばしば。そうしたときは時間が許す限り立ち止まってみて、足元にある小さくてそして偉大な営みを共有したいと努めています。