言の葉1

最近、耳障りに聞こえてしまうフレーズが有ります。それは「めちゃくちゃ」とか「めちゃめちゃ」という言い回し。私の場合は、いわゆるクルマレビューのYouTubeなどで、自称モータージャーナリストの人たちが、それぞれの自動車レビューのなかでコメントを行う場面で、このフレーズがやたらと飛び交っています。「このハンドリング、めちゃめちゃ好き」とか「このエンジンフィール、めちゃ楽しい」とか。学生や若い人たちがカジュアルに話し言葉で使っている分には、特段の違和感はないのですが、もはやある程度のオジサン、それも言葉を生業としているジャーナリストが、こうした程度が分かりようもない表現を使っていることには、やや残念な気がしました。この言い回しの意味や由来はうんちくを調べてみればわかるのですが、丁寧に表現する「どうにもならないほど激しく」、「甚だしく」、「ものすごく」あるいは「けた違いに」とかいう、感嘆の程度が極めて大きい状態を示すときに使うものです。こうした究極的な表現を多用するということは、言葉を換えれば正しい表現能力が乏しいことを示しています。自分が感じたものを、どう適切に言語化できるかは、すくなくともジャーナリストと名乗る人間ならば留意してほしいなと感じました。クルマは安くない買い物である以上、プロの言葉にはそこそこ責任があると思うからです。