四旬節

今年の復活祭〔イースター〕は3月31日となっていますので、街のあちこちで咲いている「レンテンローズ(Lenten rose)」が目立つようになりました。キリスト教では、灰の水曜日から復活祭(イースター)までの期間〔約40日間〕を四旬節(レント節)と呼びますが、ちょうどその期間に花が付くのでレンテンローズと呼ばれています。日本人はクリスマスローズとごちゃ混ぜにしていますが、キンポウゲ科クリスマスローズ属というのが同じだけで、年末に咲くクリスマスローズとは別種です。この期間、キリスト教信者は復活祭に向けて祈りと信仰を深める必要があります。首を垂れることが多いレンテンローズも、こうした教義に沿った存在なのかもしれません。無神論者や不可知論者ばかりの日本人も、たまには謙虚な心になって、信仰にこだわらず心の平穏を祈るひと時をもつこと自体は悪いことではありません。