Stink Bugs Study <カメムシ考>

春から夏に移り変わらんとしているタイミングですが、思い起こすと先の冬は暖かった記憶があります。関東地方に関して言うと、統計的にも、冬としては二番目の暖冬だったようです。こうしたことは、生きものの世界では、いろいろな影響を及ぼしていて、最近、ニュースなどで大騒ぎしている「カメムシの大量発生」の原因の一つになっています。カメムシの仲間には、成虫のまま、木のうろや落ち葉の下で越冬する種類が多いのですが、通常では冬の寒さで淘汰されていたはずの個体が、多数生き延びたということなっています。カメムシは実に多くの種類がいて、その食性もさまざまですが、いま問題視されているのは「チャバネアオカメムシ」「ツヤアオカメムシ」「クサギカメムシ」あたりです。いずれもストロー状の口吻を、樹皮や果実に刺して、その水分や養分を吸い取ってしまう、樹木に対しての、いわばドラキュラ的な振る舞いをします。いずれも負けず劣らず臭いです。さらに、今回のような大量発生するような状況になると、彼等も生き延びることに必死なので、森の中ではとどまらず、街中や農園に飛来してきて果樹類が標的になったりします。ただでさえ昨今は、至るところで農産物の価格が上がっており、困ったことに陥っておりますが、加えてカメムシの影響によって、これからナシやモモが高騰していくことはほぼ確実でしょう。とんだ暖冬土産です。
確かに一般的には、干している洗濯物に紛れ込んで、汚したり悪臭を放ったりして、そちらの面でヒンシュクを買ってきたカメムシですが、今年はどうもそれだけでは済まない事態になりそうです。