先日、多摩丘陵の陽だまりに菜の花(セイヨウアブラナ)が咲いていたので驚きました。植物にとっては、今年は暖冬傾向で推移しているためかも知れません。
さて、本日のテーマは「色彩」です。ロウバイやタンポポもそうですが、春先の花は黄色のものが多いように思えます。そもそも花という器官は植物にとって、次世代へ命を紡ぐ大切なものですので、「効率的に機能」しないと困ります。動かぬ植物にとっては、花粉の送受粉が種子形成のための鍵になるので、菜の花のように虫を使って花粉の送受粉を行うためには、虫を呼ぶためのマーケティングが極めて重要です。花をつけるこの時期に稼働している昆虫はなにかと云うと、チョウやハチではなく、相対的に寒さに強いアブ、ハエの仲間になります。彼らが何を好むかのリサーチを、植物たちがさんざんやった末の配色が「黄色」だったわけです。植物には当然「眼」がありませんので、この「黄色」を選択したメカニズムにはとても興味深いものがあります。
一方、ヒトの世界での研究によれば、昆虫らの眼に映る「色彩」が、ヒトが感じるようなものではないことが知られています。ハエやアブにとっての黄色は、ヒトの思う黄色ではありませんが(淡い青色らしい)、そのことを植物側は知らなくとも、ハエやアブの好みの「色彩」がこれだ、と結果的に正しい選択したのです。このことは脅威であり大きな謎でもあります。









