庭の哲学者

昨年秋、ガマ君を拙宅に招くべく、狭い庭にタフブネで池を作りました。そのあと早春の産卵時期にやって来ると思いきや、3月までは音沙汰がありませんでした。このまま今年は来ないのかも?と感じていた矢先、4月になって一匹だけですが池に浸かったり、縁で日向ぼっこしていたりしているのを見つけました。じっとしていて、観察しているこちらが気後れするほど達観している感じです。その面持ちはまるで哲学者です。ソメイヨシノも終わって気温も上がり、真夏日にならんかとするような陽気の中では、カエル合戦〔集団繁殖行動〕が始まるとは到底思えませんが、もしかするとタイミング的には春眠〔集団繁殖行動のあと成体が再び寝てしまう行為、オタマジャクシや陸に上がったばかりの幼体を保護するためという説があります〕明けの個体かも知れません。いまやヒキガエルのオタマジャクシがたくさん泳いでいますので、決していいタイミングとは言えません〔ヒキガエルは同類だろうか別種だろうか、自分の周囲で動く物をなんでも食べてしまいます〕。人でもカエルでもTPOを読めない間抜け者がしばしば居るようですが、こうした「ゆらぎ」もまた自然界の摂理なのかも。自分もたまにミスをしでかしますが、落ち込む前にまずは「神様の御心のままに」とスルーしてしまうのも精神衛生上は正解ですかね。