展示会と団栗

半導体産業の展示会がビッグサイトで開かれており、仕事の関係で行ってきました。前に行ったTMS(東京モビリティショー)ほどには混んでいませんでしたが、それでも大勢の方々が集まっていて、賑わいを見せていました。少々早めに着いてしまったので、会場の脇にある公園を散策してみました。この公園では、13年ぐらい前からしばらく、ビッグサイトで開催された環境関連展示会(エコプロダクツ展)の一環で、5年間ほど自然観察会を開催しておりました。訪れてみると、その頃とはだいぶ雰囲気が変わっていて、幾つかの樹木は枯れたのか切られたのか無くなっていて、時代の移り変わりを実感しました。余談ながら、その時に拾ったウバメガシの団栗(どんぐり)を拙宅の庭に埋めたのですが、あまりに育ってしまったので、手に負えずに数年前に伐採したことを思い出しました。人と植物とは生きる「時計=時間軸」が異なっていることを、そのときにも気付かされました。
さて、半導体産業の展示会では、未来志向のテーマが盛り沢山でした。やたらと「AI」とか「IoT」とかの言葉が飛び交っていますが、その実、ヒトの視点と云うか、視界は自ずと限界が有りますので、打ち立てた未来の戦略や推論は、どうしても「想定内」のものになりがちです。HI(Human Intelligence)だけでは構成出来ない分野は、どうしても完全なる答えが最終的に得られるものではありませんが、AIの力を借りて、大きく外れないように準備していくしか手はないと思います。
公園の通路にまたウバメガシの団栗が落ちていましたので、幾つか拾って持ち帰り、ビニールポットに埋めました。春には幾つか芽吹くでしょうが、この樹がまた大きくなる頃に、世の中がどう変わっていくのかは、少し愉しみです。