Hiyorimi-Blog

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■2013年7月26日 (金) 真鶴の森A

誰しも一度ぐらいは耳にした覚えのある「魚つき林」ですが、その実態をご存知の方は少ないと思います。そもそも「林に魚が住むわけがない」とかいう訳ですが、この話には実はとても長い年月が背景にあるのです。古来、漁撈は我が国の重要な文化の一つでしたが、森が海に迫っている近くは不思議なことに魚が豊富な場所が多く、日々の暮らしの中で、それを実感した漁師たちからは「あの森には魚が付いている」という伝承が残る一方、理由は不明ながらも、海岸に望む樹々を伐採したばかりに漁獲が大きく減ってしまった事実も各地でみられました。 農業と同様に自然の影響を大きく受ける漁業、結果的に魚場を守っている森に神が居ると考えたとしても無理はありません。漁師たちは日々の暮らしを守るために、海岸に望む森や林を保護してきたのでしょう。理屈ではない「何か」を海に迫る森に感じていたのだと思います。

■2013年7月25日 (木) 真鶴の森@

uotsuki

この夏にも色々な場所で自然観察会を行ないますが、ひとつ新しい試みでキアイをいれてるのが海岸線の自然観察研修です。これは、勤め先の自称ベテラン・インタープリターたちに自然観察のスキルアップをしてもらうための研修です。単なる磯遊びではなく、この生態系の中の生きものの繋がり等を理解してもらうイベントにしたいと感じています。 真鶴半島は海食崖の絶壁の上にまで鬱蒼とした森林が広がり、林縁の樹々はまさに海に落ちんばかりに茂っています。海に目を巡らすと、海岸壁から目と鼻の先に定置網の白いブイが浮いています。恐らくここは豊かな漁場となっているのでしょう。よく使われる言葉でいうと、この森は「魚つき林」として 位置づけられているのでしょう。現に真鶴半島を周回する遊歩道を歩いていると、たしかに「魚つき保安林」という標識が立っていました。

■2013年7月24日 (水) 真夏の自然観察会

昨日は都心の公園で某企業の自然観察会でしたが、観察途中で天候が急変、都会のど真ん中で雷と豪雨に見舞われました。雲行きが怪しくなってきたので、コースを変えていたことが幸いして近所の公共施設に逃げ込んで事なきを得ました。「まるで山の天気のようだ」と誰かが言ってましたが、平野部に唐突にしてこれだけの高層ビルがあるのですから、積乱雲はとっても発生しやすい環境だと言えるでしょう。都心だからこそ常に携帯雨具を持つ事と避難場所のイメージ作りは大切だと思います。 ちなみにこう言った時に、とっさにプログラムを書き換えることが出来るのが、自然を扱うインタープリターのスキルにもなっています。自然観察会を幾度もやっていると、この様な事態はたまに起きますが、正直言ってわたしの場合はいつも苦労します。あとで思うと、雨宿りしながらも出来るネタはけっこう有ったのですが、今回もその場を上手に仕切ることは出来ませんでしたね。日和見主義を標榜する身としては、かなり恥ずかしさを覚えてしまいます。この事はまた次回(あまり歓迎できませんが)にリベンジして行きたいと思います。

■2013年7月23日 (火) 参院選夏の陣A

悩んだのが比例代表区です。仕組みが良く分からなかったのですが、衆院選のような「名簿準」などというものは無く、すべて得票数を参考に優先順が決まるという仕組みのようです。笑えるのは政党名の略称で「みどり」「グリーン」という似たようなものが、各々が異なる政党名を示していたことです。「緑」とか「みどりの党」と書かれた場合の取扱いは決まっていなかったので、たぶん現場では多少の混乱があったのではないでしょうか?さらには自民党の比例区候補者に石井みどり氏が上がっていますので、みどり系で曖昧なものは得票数に応じて按配されたり、選挙管理人の判断で振り分けられるそうです。 まあ、ちゃんと「こう書け!」と記票台に貼り付けられていますので、間違えた人は自己責任という事で仕方がありません。ちなみに「みどりの風」「緑の党」は当選者無しに終わりました。個人的には、経済政策や消費税問題が前面に立ってしまい、長期的にはもっとも肝心なエネルギー政策や環境政策についての国民の関心が乏しかったようで、この点はまことに残念でした。

■2013年7月22日 (月) 参院選夏の陣@

参院選が終わりましたね。ほぼ予想通りの結末で、自民党が圧勝して民主は大敗しました。一度は可能性があるに見えた二大政党制はなくなってしまい、今後は自民対オール野党とかいう構図になるのでしょう。日本と言う国ではこの方がしっくりくるのかも知れません。 私自身も今回は投票先には迷いました。公約破りの民主党以外に投票することは早々と決めていましたが、いわゆる「第三極」なるものが帯に短し襷に長しで、なかなかこれといった候補者や政党には行きあたりませんでした。また、今回からは「ネット選挙」なるものが解禁されたようで、何が変わるのかとみていたら、どこの政党も大したことは出来てなく、主だったものは街頭演説の動画配信や、ツィッターによるつぶ やき程度だったような気がします。 なかなか気に入ったのが朝日新聞のアプリ?で、例えば東京選挙区の全候補が、個々の争点(原発・TPP・消費増税他)に対して、どの立ち位置かを示すようなページでした。これで、各候補者のスタンスがよく分かりましたので、東京選挙区はこれで候補者を決定いたしました。これには助けられました。 顛末ですが、死に票になる可能性もあったものの無事に当選しました。私が投票した候補者が当選したのは、実に久しぶりです(笑)。

■2013年7月17日 (水) ミヤマカラスアゲハ

小田原から配信です。 さて、高尾山の林道でよく見かけるアゲハで、私が最も好きなのがミヤマカラスアゲハです。街中でもみかけるカラスアゲハもかなり美しい蝶ですが、こちらのチョウは緑と言うか青と言うのか何とも繊細な色合いをもっていて、翅をゆるりゆるりと羽ばたいて舞うその姿には、さほど昆虫などに興味を持たない人間ですら足を止めてみることになるでしょう。林道では彼らが地面に降りて休んでいる姿もよく目にすることが出来ます。実は、これは水を飲んでいる行動で、集団吸水行動とも言われています。 カラス××とかいう名の生きものは結構いるのですが、そのほとんどが「役にたたない」「質が悪い」という意味合いで名付けられたものです。ことアゲハチョウに関しては、このルールには則っていないようです。ちなみにカラスアゲハはミカン系の植物が幼虫の食草で、カラスザンショウなどにもカラスアゲハの幼虫(イモムシ)がついていることがあります。カラスザンショウはサンショウのように香りも良くなく「役に立たない」植物になっていますが、ミヤマ含めてカラスアゲハのイモムシにとっては大好物です。 先日、日影沢林道で見かけたミヤマカラスアゲハのイモムシ(これは同じように「役立たない木」とされているコクサギに付いていました)

■2013年7月16日 (火) 猛暑日の方程式II

暑い日が続くと、どうしても睡眠不足になりがちです。 拙宅は外断熱構造と緑のカーテン で、普通の夏ならばエアコンは殆ど出番がありません。せいぜい7月下旬から8月上旬のピーク時に、一週間程度を動かすぐらいでしたが、今年に限っては梅雨明けからエアコンを稼働する羽目になりました。年月と共に住人が少しずつ老いてきている点もありますが、今年の猛暑入りはやっぱり早くて凄いです。 依然として、集中力と判断力の低下によりミスが頻発しておりますが、散々調べた甲斐あって、何処ぞに落としてしまった携帯電話もようやく回収できました。全く想定外の場所で拾得されていて、もう一つ加える方程式が出てまいりました。それは「思い込みは禁物」ということです。暑さで思考を反芻する余力がなくなり、物事を直感的に判定してしまいがちですが、良くないコンディションでの直感ほどアテにならないものはありません。むしろ「この判断は正しいのだろうか」と常に疑ってかかる方が万事無難なのかも知れません。

■2013年7月11日 (木) 猛暑日の方程式

東野圭吾のマネではありませんが、これだけ猛暑日が続くといろいろ起きてきます。このところ水デブ傾向ですので、いわゆる脱水による熱中症にはなりそうにありませんが、暑さによる睡眠不足と判断力低下により、粗相が頻発し始めました。転んだり忘れ物をしたりで余計な作業が増えてしまっています。 よって「転ばぬ先の杖」ではありませんが、私なりに「猛暑日の方程式」を纏めてみました。
・席を立つ時は必ず忘れ物を確認
・何かをする時は一回頭の中で復唱
・慌てない急がない
・普段より早めに床に就く
要は熱帯ピープルと同様、万事にスローダウンして事を運ぶというリズムにするというのが、粗相のリカバリーをするという手間を避けるためにも最も効果的な方法のようです。

■2013年7月10日 (水) セミの季節

関東も梅雨明けし、いきなり猛暑日と相成りましたが、暑さとともにミンミンゼミとヒグラシが鳴き始めました。統計を取っているわけではありませんが、気のせいか例年より少々早目ではないかと思いました。いずれにしても、いよいよセミの季節到来です。昨晩は都内で行った「セミの抜け殻しらべ」講習の手伝いなどをしてきました。そこでも取り上げましたが、西日本にしかいなかったクマゼミが年々東進しており、ここ数年では茨城県を越えて、どうやら福島まで到達している状況です。温暖化に伴う幼虫越冬限界の東進による影響だと踏んでいますが、肝心の私自身はつくば市内でも鳴き声をまだ確認していません。お隣土浦では成体がすでに採集されているので、もしかすると数年後には仕事をしながらシャワシャワ音が聞こえてくるのが、一つの夏の風物詩になるやも知れません。 個人的にはツクツクボウシやヒグラシの情緒ある鳴き声が好きなので、いつまでも昔からある情景を残していきたいと思っています。

■2013年7月 8日 (月) アサギマダラ

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蝶のなかのマラソンランナーであるアサギマダラ。週末は高尾山で自然観察会イベントが二日続けてありましたが、この時期には欠かせないタレントにアサギマダラがいます。本土と奄美、沖縄そして中国や台湾にまで旅をするタテハチョウの仲間です。ひらりひらりと緩く舞っている姿からは、とても2000キロにもおよぶ旅をするようなチョウとは想像がつきません。 その生態がすべて解き明かされていない点にもロマンが感じられます。この時期に高尾で見かける成虫は、ここ生まれであると思っていましたが、先日のニュースでは四月末に沖縄でマーキングした個体が、六月に高尾で確認されたとか。高尾で見かける個体にも、「はいさい〜」とか、下手をすると「ニイハオ〜」とか呼びかける必要があるやも知れませんね。 それにしても、何でまた、かような長旅をせずにはおられないのか?ぐうたら過ごせれば、それに越したことはないと常日頃考えているような私にとって、その理由はなんにせよ、彼等はまさにリスペクトすべき存在でもあります。アサギマダラおそるべし。

■2013年7月 4日 (木) Communication

よく使う言葉ですが、生き物が集団で生きていく上で欠かせないのがコミュニケーションです。一応はヒトは高等生物?にカテゴライズされているので、この能力が優れていると思いがちですが、実態はずいぶん違っているようです。 漢字で書けば「伝達」ということになるのでしょうか?この意味は、定義すれば自らの意思を発して、なおかつ相手に理解してもらうことだと思いますが、実際には「誤解」や「未伝達」となっているケースが数多あることは、身の回りの経験からでも明らかです。「言っただけ」「聞いていない」とかいう次元から、「俺はそう言ったつもりはない」などという段階まで様々です。どれにも共通しているのは、相手がどう受け止めるか配慮していない、いわば独りよがりの「発言」が元になっていることです。伝達というのは自分の感情を発露するだけでは成立せず、相手方の思いを受け止めるところから始まるものです。 本来は、こういった社会で生きていくための基礎となるスキルは、もっと学校教育の場でも取り組んでもらいたいと感じています。「基礎力不足」のいい歳した大人が余りにも多すぎると感じているのは私だけでしょうか?

■2013年7月 3日 (水) 真夏の方程式

映画評が比較的高かったので観てみました。 スッキリしない結末で、余人は知らず、個人的にはBランクの映画というのが実感です。原作はまだ読んでないのですが、映画でがっかりすると読む気になりません。人間模様が錯綜していて、あらためて人というのは罪深い存在だと感じてしまいます。作品構成はアレレですが、湯川先生の存在感はやっぱり際立っていますね。 海洋開発に係る、公聴会の場で湯川が発言した「人間はこういうことを繰り返し文明を発展させてきた。あなた方もその恩恵を受けてきたはずだ。あとは選択の問題です」という台詞はなかなか含蓄がありました。つまり、今回のドラマ展開そのものが、その時々の各人の「選択」の結果でもあったからです。 ただ、各々の「選択」が感情的・独断的に行われてしまったことに悲劇が生まれます。映画の最後に湯川が言った言葉「焦るな、君は独りじゃない。それを忘れるな」に込められたメッセージは、ドラマの中だけではなく、リアルな世界でも、私たちがより良く生きていくために極めて大切な要素ではないかと感じました。

■2013年7月 2日 (火) 紅茶のススメ

以前は、やたらめったらコーヒーを飲んでいた私ですが、コーヒーの効用も理解しつつも、齢とともに紅茶にシフトし始めています。動脈硬化に効くとかいう話もありますが、健康志向を意識してと言うことよりも、身体の嗜好が変わりつつあるようです。何と言ってもあの香りと、それに伴うリラックス感が気に入っています。思うに、英国人のあの何とも言えない落ち着きも紅茶のなせるわざかも知れません。 幸いにも、つくばの研究所のそばに紅茶の専門店もあって、そこで飲んだり葉を買ったりしています。ダージリンの1stフラッシュ(50g)が3000円以下で買え、都内に比べるとずいぶん安い気がします。個人的には更にもう少しお安い、アールグレイに代表されるフレーバーティーが好みです。カリカリしていては良いアイディアも浮かびません。紅茶を飲みながらボンヤリ思案する時間を増やさねばなりませんね。

■2013年7月 1日 (月) 半夏生

まだまだ梅雨が続いていますが、夏至から数えて11日目ぐらいに、カラスビシャク(半夏)という毒草が生えるそうで、この時期を「半夏生」と呼んでいます。これは節分や彼岸、八十八夜、入梅などと一緒の雑節暦日の一つです。昔から農家はこの日までに田植えを終えるというのが、暗黙のルールになっていたそうです。今年は明日(7/2)が半夏生です。 この時期に、たまたま花が咲くために「ハンゲショウ」とかいう名前をつけられたドクダミ科の多年草があります。面白いのは葉っぱがこの時期だけ真っ白になることです。緑の葉も残っているし、葉によっては半分だけ白くなっているのもあって、まるでおしろいを半分だけ塗ったような様子から「半化粧」が、この植物の名の由来だと言う説もあるとか。ちなみに「自然界の営みには一つとして不自然は無し」という定理から、この葉っぱの化粧にも実はちゃんとした理由があります。


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