Hiyorimi-Blog

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■2012年11月30日 (金) 寛容さの考察

今年は早々に冷え込んだので、つくば市内のイチョウの黄葉もなかなか色映えが良かったと思います。 気持ちよく落ち葉を踏みしめながら歩いていたら、以前、葛飾区かどこかで住民から「落葉の掃除が大変なのでイチョウの街路樹を切って欲しい」とか言われて職員が困っていたとかいう話を思い出しました。この住民にとってはイチョウという存在は、自分の生活を阻害するだけの「物質」としての意味しか無かったのでしょう。もしかすると文句をつけている住民は、デカルト的な二元論に立っているインテリかも知れません。キレイな黄葉もゴミ予備軍としてしか映ってないのでしょう。 それと、最近やたらと話題になっているのが、草加や行徳その他の駅前のムクドリやハクセキレイの大群騒ぎ。これまた同じような思考によって忌避されています。八王子駅前でも、小鳥たちがねぐらにしていた木にネットを張って排除しようとしていました。これも市民の苦情から来ていますが、フンなどで汚れていたら掃除すればいいだけで、ねぐらをどの木にするかはムクドリなど小鳥たちの必死の選択なのです。駅前は天敵からも逃れられる絶好の居場所でもあるからです。やがて彼等も繁殖期を迎えて、それぞれに別れて行く訳で一年中占拠しているわけでもありません。そもそも駅前広場をヒトだけで独占して良いと誰が決めてわけでもありません。西葛西駅では、清掃・洗浄作業を選択して野鳥たちとの共生の道を歩み始めています。思わず拍手共感してしまいました。鳥が全く見当たらない駅前広場が健全だとは到底思えません。 ヒトが万物の霊長であるならば、こう言った身の回りに息づいている命にも、愛情と寛容な精神で向き合って欲しいものです。イチョウもムクドリも単なる物質ではなく、私たちと同じ、命ある生きものなのです。

■2012年11月29日 (木) 厳冬?

木枯らしの日が多いこともあるのでしょうが、このところ朝はすっかり寒くなって、布団から出るのが辛くなってきました。実家が在来建築なので、暖房をつけないとかなり寒いこともありますが、日に日に乗る電車がだんだん遅くなり。これではマズイと、昨日は会社帰りにモンベルに寄ってダウンベスト(起きがけに着るため)を買いました。そう言えば、黒川菜園の小梅の枝先にモズの早煮えが目立つ時期になって来ましたが、地元の人の「今年は刺す場所が高いので、もしかすると雪が多いかも」とかいう話を思い出しました。その言い伝えの真偽はともかく、個人的には師走前からこれだけ寒いのは久々の感がしています。 「夏は暑く、冬は寒くが当たり前」とか普段はうそぶいておりますが、寒いのはやっぱり嫌です。髪が薄くなってきた訳ではありませんが、ダウンベストと一緒にウール帽も購入しました。頭が暖かいのはとても快適なので、出来れば外出時はいつも被りたいのですが、いで立ちはラフな研究所とはいえ、さすがに勤め先に被って行くのはやや抵抗があります。

■2012年11月28日 (水) 化石と放射能

カタールのドーハで開かれているCOP18(気候変動枠組み条約締約国会議)で日本は地球温暖化にネガティブだという評価で『化石賞』なるものを頂戴したようです。 3.11以前は、2020年までに25%削減(対1990年)するとか国際公約していましたが、フクシマ以降はすべてSuspendしてしまっています。このことは震災後にすぐ日和見ノートに書いたように「国民の安全以上に大切な政策はない」という趣旨からしても、ごくごく妥当な帰結だと感じています。経済界の言うように「原発再稼動こそ温暖化対策」という電力会社の作った安易なストーリーに乗らぬためにも、日本としては謹んで化石賞を受けたいものです。 ただし、石油や石炭を燃やして凌ぐのはあくまで経過措置であることは言うまでもありません。日本人の悪いところは忘れやすい点。年末をむかえてあちこちでライトやイルミネーションが輝いています。「節電期間でないから電力消費して良い」ではなく「普段から無駄な電力を使わない」という意識を、国民一人一人が持つべきでしょう。代替エネルギーがモノになるまでは時間がかかります。それまでは、電力供給に頼るのではなく消費側で省エネ志向を国是として普及啓発するのが、第二のフクシマを回避する最も確実な方法です。

■2012年11月27日 (火) 騙し騙され

いよいよ衆院選です。公示前なので候補者は確定していませんが、これほど選挙前から結果が推し量れる選挙も珍しいです。三年前に見事に騙された一人としては、同じ政党には決して投票することは無いでしょう。同じ思いの有権者は相当多いと思います。とはいえ、個々の小選挙区では色々事情が違うので、単純にはこうだとは言えません。 私の住む選挙区は東京第23区ということで、語呂が良く憶えやすい選挙区ですが、候補者はそれぞれ全く毛色が異なり、どう言う選挙結果になるのかは結構読み辛い選挙区です。現職の民主党女性議員は苦戦必至ですが、マスコミの言う様に自民の圧勝とも言い切れないからです。 票田をかき回す第3極はみんなの党かと思いきや、維新の会が唐突に候補者を立ててきて、しかもそれが自民のOBの息子というから驚きました。第3極どころか第2.5極とかいう感じでしょうか。地元レベルでは自民票が割れる可能性も高く、議席の行く末は読めなくなって来ています。これらの候補者はみな若手なので、誰に落ち着くにせよ、まあジイサンたちの選挙戦よりはずっと精神衛生上は良いでしょう。 でも騙され続けるものシャクなので、今回はじっくりと前調べして、言ったことはちゃんとやる様な政治家と政党に貴重な一票を投じたいものです。

■2012年11月26日 (月) のらくろ便り_w

霜柱

前にも書きましたが、多摩地方では例年11月の20日過ぎに初霜が降ります。今年も予定通り24日にがっつり初霜が降りました。もともと畝は土が柔らかいので霜になると一気に浮きますが、黒川菜園ではすべての畝に寒冷紗を掛けているため、作物たちの株元は大丈夫でした(そのうち寒波が来ると寒冷紗にお構いなく霜柱が立ちます)。 朝、早目に菜園に着いたのですが、菜園一面真っ白だったために、霜が完全に溶ける午後になるまで予定していた間引きは行えませんでした。凍った状態でいじくるのは組織を壊すのでご法度だからです。時間が勿体ないので来春用の畝づくりに忙殺されました。谷戸という地形もあって気温は1℃ぐらいになり、かなり冷え込むのですが畝を二つも掘ると汗びっしょり。却って風邪を引かぬか心配するほどです。面白いのは、地中20センチの土をスコップで地上に?き出すと、なんと盛土の山から湯気が上っているのでビックリ。地中はやはりぬくぬく暖かいのです。

■2012年11月21日 (水) なめくぢB

一般的にはキモいテーマですので、あまり追補すべきではないのですがもう一話。 他のテーマでも取り上げたように、「ちっこい」ことが周囲に愛されるポイントの一つ。愛されないまでも、相対的に周囲にプレッシャーを与えるようなことは少ないです。こやつめと塩を振りかけてナメクジ君を退治するときも、明らかに上から目線で対処しているのも、相手がせいぜい数センチのチビだからです。 ところが、これが20センチもあると、おそらくヒトの行動は変わってくるはずです。悲鳴を上げて逃げるか、あるいは顔をしかめて立ち去るか、何れにしても「見たくもない」とかいう忌避感に襲われるはずです。ヒトの無節操な経済活動と地球の温暖化と共に、地域固有の生態系が急速に壊されています。私たちの周りに、こんなナメクジ君が次々出没するかも知れません。 勤務先のあるつくば市と土浦市で、このヨーロッパ産のマダラコウラナメクジが確認されています。体長20cm、全身ヒョウ柄のキモい奴です。見つけた方は逃げずに勇気をもって瓶などに確保して、自然博物館か科学博物館に連絡をお願いします。

■2012年11月20日 (火) 茨城県自然博物館

研究所に行き来しているだけではマズイということで、茨城県のことを勉強するために坂東市にある自然博物館に出掛けてきました。敷地もやたらに広く、森やコハクチョウの訪れる沼などもあって、インドア、アウトドア何れでも楽しめる場所でもありました。 行ったときは「レアメタル・レアアース展」なるものを開催していて、改めてこの分野への知識の少なさを痛感した次第です。驚いたのは、茨城という土地が地下資源では有数の産出地であったという点でした。埼玉同様、首都圏の上の方に何となくくっ付いているエリアであり、茨城の特産物といえば納豆程度のイメージしか持っていませんでしたが、鉱山という範疇では我が国の発展にずいぶん貢献してきた事を改めて知らされました。 磐城から北茨城まで続く海岸線には常磐炭鉱、銅山では日立鉱山、タングステンでは高取鉱山などが有名どころでした。面白いところでは、つい最近まで採掘していた栃原金山や、ガーネットで有名な山の尾鉱山などがあります。鉱石が生成される過程は様々ですが、地下の付加価値があった土地柄という点では、神奈川県や千葉県などより秀逸でした。こうして見ると、なかなか茨城県はバカにできるものではありません。

■2012年11月19日 (月) ジブリ特撮

たまにはSFアニメもいいねということで、ヱヴァンゲリヲンの新劇場版Qを観に行きました。こちらの出来はガッカリする程でしたが(シンジ君が暴走して事態を悪化させるというお決まりパターン)、併映したスタジオジブリ作品である「巨神兵東京に現わる 」には度肝を抜かれました。時間にしてわずか10分程度の作品なのですが、私としてはこれを観ることが出来たので満足しています。 平和ボケしたニッポンのど真ん中に唐突に出現した巨人兵、あっという間に街もヒトも焼き尽くしていってしまう光景は、完全なSFなのですが妙にリアル感が漂っていて、その世界に引き込まれてしまいました。あとで調べたら、いまやディフォルトとなっているCGを一切使わずに、特撮だけで作ったそうですので、それの完成度の高さかも知れません。CG=インチキ臭という観念が正しいことを実感しました。庵野秀明の文明観も十分反映された作品だと思われます。

■2012年11月17日 (土) TYO新聞B

ローカル紙の話なのでスルーしても良いのですが、野田内閣解散についてまたまた東京新聞の不可解な記事が出ていたので取り上げましょう。 今回は党首討論のなかで唐突に解散話が出ましたが、そもそも、さっさと解散すべき所をあれこれ条件つけて引き延ばしてきたことは周知のことで、正直言って「やれやれ」というのが第一印象。少なくとも解散を決断したこと事体は評価すべきと考えていましたが、同紙は翌日の社説で「違憲状態で総選挙とはケシカラン」とかいう趣旨の意見を出しており、週末に留守宅に戻って新聞を読んでビックリ。なぜならば先月末の社説で「臨時国会始まる 政権延命こそ政治空白」だと、まったく違う意見を述べていたからです。新聞社としてのポリシーがあるならば、一貫して主張してほしいところです。何でもかんでもケチをつければ自分は偉いと勘違いしている輩は、世の中にたくさんおりますが、このように新聞社という組織で、その都度180度異なったケチをつけるところは、ここ以外には寡聞にして知りません。呆れていたら、ツィッターで江川紹子さんがつぶやいていたらしいので、やはり感じている人は多かったようです。 以前は面白い記事がたくさん載っていたのに、ずいぶんと妙な新聞になってしまったものです。来月で購読期限が切れるので、これで私もイラッとすることも無くなるでしょう。

■2012年11月15日 (木) スズメウリ

この世の生きものはどうやら「見た目」が重要な要素のようです。自然観察会で、「あそこにスズメウリの実が成っています」とか言うと、多少コースから離れていても、皆いそいそと見物しに行きます。ちっこくて白い玉のような果実が、秋風に儚げに揺れているのを皆(女性が多い)ニコニコと眺めています。 こうしてみると、見た目の中でも、やはり「コンパクトさ」がポイントになるようです。これをヒトは「カワイイ」とか表現します。夏に咲く花も人気です。玉のような子房の先にコンパクトな白花を咲かす。これまた「カワイイ?」とか言われています。 葉っぱも実もデカい、仲間のカラスウリは、ツル植物のふてぶてしさを全面に出しているため、あまり人気があるような話は聞いたことがありません。そのせいか、スズメウリのように昼間に花を咲かせることもなく、いじけて夜中に整髪もししてない様なボサボサの花を咲かせています。 わたし自身は、無理をしてまで迎合しようとする気はありませんが、無理に背伸びせずに、小さげにしおらしくしているだけで世間様から好かれるのならば、それはそれで賢い選択という気がしてまいりました。

■2012年11月14日 (水) なめくぢA

とはいえ、彼らの生活も近年は慌ただしくなって来ている様です。良し悪しは分かれますが、彼らの歩み(移動速度)のノロさが、むしろ種の分化を促してきたフシがあります。ところが近年、彼らは船や列車/トラックなどの移動手段を獲得?したため他民族のテリトリーに素早く侵入して来て、世界中で地域紛争が勃発する様相になっております。 日本でも在来フタスジナメクジが外来キイロナメクジ軍との戦いの勝利の後、次なる外来チャコウラナメクジ軍との長期戦の最中です。 私を含めて、野菜の若葉に穴を開けてしまう彼らを憎しみの目で捉える人種も少なからずおりますが、恐竜は絶えナメクジは残ったわけで、地球の摂理は彼らの様な分解者を求めていたことは事実です。新参者に過ぎない私たちヒトは、もう少し彼らをリスペクトするのが筋というものです。

■2012年11月13日 (火) なめくぢ@

枕草子のなかで清少納言が「いみじうきたなきもの」とか切り捨てたナメクジ君。昔からみた目でずいぶんと損をしている様ですが、実は私たち人間よりずっと偉い存在なのです。ナメクジは中生代(2.5億年前?6500万年前)に誕生しました。それが今なお生き永らえている訳ですから大したものです。彼等の祖先はカタツムリの仲間、つまりカタツムリ−殻=ナメクジと言う形で進化いたしました。殻は外敵や気候変化に耐えうるシェルターにもなりますが、動きも悪くなるし、殻の維持に多大なエネルギーがかかります。 暖かく湿気の多い時代に殻を捨てた彼等の判断は正しかったという事が、それからの長い繁栄でよく分かります。

■2012年11月12日 (月) しばじゅん

いまiTunesのDLトップをキープしている柴田淳。不覚にも私自身はまったく知りませんでした。当時好きだった曲が多く入っているので、彼女のカバーアルバム「COVER 70's 」を何となくiTunesで購入してみましたが、聴いてみてビックリしました。歌唱力は抜群で、しかも特徴的な声質がオリジナル曲とは違った魅力を醸し出していて、まさにお得感のあるカバー曲集に巡り会いまし。久々にいい買い物をした気分です。 そうなると彼女自身のオリジナル歌も聴きたくなるものです。ベストアルバムもamazonで購入してみました。ブログ活動も熱心なようで、サイトを少し覗きましたが相当に活発なようで感心しました。たぶんまめな性格なのでしょう。熱狂的ファンが多いのもうなづけます。 今はアップテンポなJpopというのが好きなジャンルなので、オリジナルナンバーは私向きではありませんが、凹んだときに聴きたくなるアルバムとしてiPod touchに入れておこうと考えております。

■2012年11月10日 (土) セシウムきのこ

秋の山歩きで楽しみの一つがキノコ狩りですが、毒キノコによる中毒死が毎年記事になっています。今年は、私自身はまだ聞いていないので、もしかしたらキノコ狩りそのものが減っているのかと感じています。気になったのは、先月下旬に政府が出した野生キノコの出荷停止措置です。栃木県では大田原市、矢板市、鹿沼市、日光市、真岡市、那須塩原市他。群馬県では沼田市、東吾妻町、嬬恋村。山梨県では富士吉田市、富士河口湖町、鳴沢村。さらには長野県軽井沢町と御代田町と、福島から遠く離れた地域でも、100ベクレル/kgという基準値を超えている野生キノコが検出されて、一斉に出荷停止に至っているようです。栃木県や群馬県は高線量地域(ホットスポット)が点在しているので何となく分かるのですが、影響が山梨県や長野県まで及んでいたとはビックリしています。 キノコというのは地上部にある小さな「子実体:しじつたい」にしか我々の目に触れませんが、じつは土壌や朽木のなかに縦横無尽に張っている菌糸体というのが本体なのです。このサイズたるやハンパではなく、なかにはクジラより大きい菌糸もあるようで、「地上最大の生物」とかいう面白い表現も時々されるほどです。キノコにはセシウムを吸収しやすい性質があるとされ、チェルノブイリでも野生キノコを摂取したことから問題がさらに悪化したケースもあるようです。広範な森林汚染土壌から吸収されたセシウムが、地上部の可愛い「きのこ」に生物濃縮されているとしても何ら不思議ではなく、キノコに限っては野生よりも栽培モノを食した方が、健康面からも遥かに安全のようです。

■2012年11月 9日 (金) のらくろ便り_v

ハウス栽培はやらないので、菜園での種まき最終節は11月初めと定めています。農薬を使わぬため、虫害を考えると「春はなるべく早く」「秋はなるべく遅く」ということで播種時期の限界日付近を毎年試行錯誤しています。これによって増大するリスクは言うまでもなく「寒さ」で、とりわけ作物の根を傷める「遅霜」「初霜」とのバランスがポイントになります。先週末に種蒔きしたのが、今年としては最終になりました。 その前に播種した部分の発芽の状態を見てみると、ダイコン、ルッコラ、ミズナ、コカブそしてノラボウ菜がいちおう順調のようです。イマイチなのは葉ダイコンとコマツナ。それも畝によって出来不出来が著しく、好調なところは間引きがうんざりするぐらいの発芽率で、出来が悪いところはスカスカ疎らになっています。今回はタネには問題なさそうなので、やはり「畑」の出来不出来が発芽を左右している感じです。土との相性も多少ありそうなので、出来の悪いところは追い蒔きせずに、他の作物の種を蒔きました。これから冬になるとはいえ、施肥と土壌改良は並行して行わねばと強く感じました。まだまだやる事はけっこう有りそうです。 野良仕事は一年中なにかしら用事があるので、たとえ種蒔きは無くとも「オフシーズン」というのものも無い、のべつ幕無しの道楽のようです。

■2012年11月 8日 (木) 闘牛士

長野県に旅行に行っていた友人が、牛舎から逃げ出していた牛と鉢合わせし、肝を冷やしたという話を聞きました。その時に牛に睨みつけられて、今にも向かって来そうな感じがしたそうです。しかもそのとき赤い服を着ていたらしく、なかなかスリリングな状況だった様子です(私はそんなシチュエーションは御免です)。 調べてみると、牛というのは色覚が殆どないか、もしくは判別要素としては色は認識されていないらしいので、本当のところは赤い服に反応したわけではなさそうです。闘牛でいうと、闘牛士の派手な衣装と、布とのコントラストがポイントになるようで、黒い布を振り回した実験では非常に牛が興奮したとかいう話でした。スズメバチ対策として黒っぽい服を着ないこと、というのがお決まりのパターンでした。これと同じという事は、山中だけでなく酪農地域を徘徊するときも、やはり黒っぽい服は禁物です。

■2012年11月 7日 (水) 大学許認可

首相以下、政治家の質低下が目に余る今日この頃、今度は文科省大臣の失態です。田中真紀子氏はそもそも大臣の器ではないと思っていましたが、最終盤の民主党政権でまたもや問題を引き起こしましたね。 ご承知のように、四ヶ月後に新入生を迎える予定になっていた3つの大学許認可をしないという判断をして大騒ぎになっています。3校が新設の基準を満たしていることは、大学設置・学校法人審議会で確認済みにも拘らず、理由もなく一刀両断に答申却下は乱暴な野蛮な行為と言わざるを得ません。 たしかに少子化に逆行しているともいえる新設大学の林立、いつの間にか日本全国で800にも増えてしまったことには驚きを隠せません。地方の新設大学で定員割れや経営破たんが起きている事実もまた看過すべき話ではなく、大学の質や数の問題については今後、しっかりとした議論をすべき重要課題だと思います。 しかし、そのことと今回の問答無用却下とは、基本的に別個の話です。可哀そうなのは短大からの新設四大への進学を予定していた学生や、あらたに入学を希望していた受験生たちです。彼らに何の瑕疵もありません。一大臣の無配慮な発言で、これからの人生設計を崩された落とし前を大臣と文科省は取る覚悟があるのでしょうか? 反発が予想以上に大きいことを受けて「新基準を作って3大学も年内審査」とかいう詭弁を弄していますが、専門家や関係者の議論も尽くせない、ひと月やそこらで作れるような新基準なら無い方がマシです。子どもでもこの様な愚かな対応策はとりません。政権末期でも尚、このような要らぬ問題を起こし、いい加減にしろと「民主党政権の許認可を却下」を私としても発言したいところです。

■2012年11月 6日 (火) 読書週間A

本つながりで本日のネタですが、書物が大好きなのは特段ヒトに限った話ではなりません。拙宅の書庫も調査が必要ですが、本棚にある古い書物のなかでは生物多様性のドラマが繰り広げられております。一つには「ホンジラミ」。名はシラミですが別種で、チャテテムシの仲間です。書物には紙成分セルロースのほか糊などの「食べ物」があるうえ、温度が安定しているので快適な世界なのでしょう。「紙魚」とかいう漢字を当てているセイヨウシミも仲間です。古ぼけた書棚の中は、ちょっとした固有生態系が出来つつあり、そこには肉食系の生きものである、クモ、ダニ、カニムシなどが集まってきます。長期間、本を放置していたり、カビを生やしたりすると、この生態系はさらに充実します。腐ったような古ぼけた本を開けると、穴がぽっかり空いていることがあります。甲虫や蛾の幼虫が巣食った跡です。 このようなリアル版「本の虫」は有難くないので、書棚の整理は定期的にやった方が良さそうですので、これまた読書週間い習慣化すべき活動かも知れません。

■2012年11月 5日 (月) 読書週間@

9日まで読書週間と云うことで、神田では古本祭りなどを開催しています。これからはタブレットを使う電子書籍の本格幕開けになりそうですが、媒体はなんにせよ、やはり読書は「習慣」化しないと駄目、と再認識するだいじな機会が読書「週間」です。 十年前は今より遥かにフットワークも軽く、古本屋巡りが大好きでした。その時に集めた本で、今なお開いたり調べものをしたりと、重宝にしている本が少なくありません。人同士と同じで、書物とは縁とか巡り合わせの様なものを感じます。たまたま訪れた街の小さな古書店を見つけて覗くと、そこに自分を待っていた本が在った、という気持ちにさせられた事が幾度かあります。 最近はAmazonでも古本を扱っているので、時折り古本を注文したりすることがありますが、そこではむしろ絶版本などより、一部だけ参照したい実用書を安価に入手することなど、ドライな扱いになっているので、かっての様なワクワク感とは無縁になりました。

■2012年11月 2日 (金) 種子散布

この時期の自然観察会では種ネタは欠かせません。 地に根が張って動くことの出来ない植物が、その生涯のなかで唯一度うごくことが出来るのが種子の時期です。タンポポのように風を使って移動したり、ドングリのようにリスに運ばれて移動するものもあります。種には足が無いので、何か外界の力を利用して動くことになります。面白いのは、ヌスビトハギやオモナミのように人や動物の体に引っ付いて移動するやつ、あるいはヤシの実のようにドンブラコと波に漂って別の島に移住してしまうものなどがあります。このように、植物はけっこう賢く立ち回っている訳なのですが、こう言った種子散布に詳しい人でも意外と知らないパターンがあります。 南米アマゾンでは雨季と乾季が見事に分かれていて、雨季に入って河川が氾濫すると、広大な森林は海のような状態になってしまいます。そこに登場するのが果実や種子が大好きなカラシンという魚種です。彼等は好んで果実を食し、摂取された種子は魚の移動に伴って、そこから離れた場所に排出されます。それらアマゾンの果実の種子は、カラシンに食べられることを予めプログラムされていたかのように、カラシンの消化管を通過する一日前後、消化酵素に対してちゃんと損傷を受けないように出来ているのです。しかも魚は上流にも遡上しますので、労せずして上流域への分布拡大を図れるのが、果樹側のメリットです。こう言った生きものたちの営みを知るにつけ、やはり神の存在を感ぜずにはいられません。

■2012年11月 1日 (木) 都政刷新

このところの政界をめぐる動きは失望感が先に立ち、まったくネタにもならないことが山盛りでしたが、ここにきて「やったー!」と喜んだのは都知事の突然の辞任劇です。紙面では「任期なかばで辞めるのは無責任」とかいう分かったような記事が盛りだくさんですが、本当に心から継続を望んでいて記者が書いているのかは大いにギモンです。 銀行、五輪、尖閣などなど人騒がせな動きについては賛否が分かれますが、私としては現都政にもっとも欠けていたと感じたのは生物多様性への理解との取り組みでした。インドでのCOP11直前に「緑施策」を纏めましたが、これも知事が先頭で舵取りした内容には思えません。現場からようやっと上奏したものだと感じました。 生物多様性の保全は、地域固有の生態系を守ったり、地域社会の中の纏まりと推進力に期待すること大ですので、環境省の能書きよりも地域ごとの取り組みがとても重要なものです。横浜市ではいち早く「ヨコハマbプラン」を立ち上げて先行しましたが、肝心のメトロポリス東京では、生物多様性地域戦略の構築がぐずぐずしていました。現都知事の強力なリーダーシップは認めますが、この問題はリーダーシップだけではミスリードしますし、そもそも足腰がついてきません。どれだけ市民と企業などの関連セクターを取り込んでいけるかどうかがポイントになります。 確かに世界遺産小笠原ー伊豆七島ー都心ー多摩丘陵と、やたらに対象範囲が大きいことは理解できますが、それだからこそ首長の深い理解と柔軟なマネジメントが不可欠なのです。


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